パレット

Twitterアカウント→fuchan318。言葉を紡ぐことが好きです。

ありふれる

紅葉の写真を撮るために比較的近くの山へ車で向かった。その道中くだらないことを考えていて、なんで赤いりんごは「りんご」としか言わないのに、青りんごは「青」と付けるのだろうかとかそんなことを思いながら運転していると、到着する1、2分前に突然雨が降…

ひとりごと

伝えたいことがあるのに 伝わらないし 分かりたいのに 分からせてもらえない 見えること 聞こえること 感じること 単純なことなのに複雑に思える

春の憂鬱

春になると、浅紅色をした羽毛が道路脇に溢れて果てには褐色に変わりますが、君のものですか雨の音 ぽつ ぽつ。球体の、包み紙にくるまれているのは 思い出 ですかこれ以上進もうにも進めませんとびきり寒い夜に纏っていたセーターの 心臓にいちばん近いボタ…

ピングレ

夕方まで2時間くらい昼寝してました。夢の中で、何回も言ってたよ、フラミンゴが。 「信じて、お願いだから 見捨てないで信じてー」って。片足痛いのかな、ずっと一本足で立ってて限界来ないのかなって、フェンス越しに見てた自分は飛べるんだって信じてほしか…

無題

何年かぶりに風邪を引いて分かったのは、想像していたよりもずっと、自分はひとりだったってこと。なるべく哀しむのはやめようと思ってたのに、風邪のこと 忘れるくらい哀しくなった

さす

死んだら何が残るのか死んだら何から解放されるのか死ぬことにいったい何の意味があるのか死ぬことはすべてを終わらすことなのか死ぬことで新しい生命は生まれないのか 感情が死ぬってことは、他者の、或いは自らの手で自分を刺し殺すってことだ実体があるな…

君は 死 を直接つぶやく事で 私は 生 を語ることで死を最大級に意識している共通してるのは 死に対する恐怖であり、憧れであり、手の届かない大切な人がいるということでもあると思う。私のなかで星が死んで、世界は君だけのものになった こうなると、生きて…

小鳥の詩

彼岸花が胸の奥と同調するのが分かった 金木犀がやけに香ってくる 信号機はわりと青だった雨は止んだのか、はたまた初めから降ってなかったのか、記憶が曖昧になっている嗚呼、いろいろ忘れる 色 色 忘れる昨日、なに食べたっけ だれかの隣にいる君のこと、…

陽(ひとりごと4)

この日は漂着物だって綺麗でした。 自然によって生まれたものも、人為的に生みだされたものもあるけどきっと、必要ないものなんてひとつもないよ。 多くの人が 「ごみ」 と呼ぶ存在でさえ、こんなに輝く日があるのだからあ、でもちゃんとごみ箱にポイしないと…

花と陰

私の愛する小川の、綺麗な緑と黄色の川べりに孤独の陰が咲いた。 小さいものだと星屑ひとつぶんで 大きなものだと私の身体をまるまる覆えるほどの巨大な花を咲かすきっと君は来なくていいよきっと、君はこの川べりに来なくていい川の向こう側には夜なのに、…

夜の詩

もしもぽっかり空いた穴が大き過ぎたら、そのぶん身体が軽くなって、きっと空も飛べるよ人工的な穴に夜の黒が染み込むあいだ、3秒間だけ羽が生えた気がした 星空の向こう側に行くためだけの、ツバサ。灰色のやつ。小さなことだって、圧倒的な絶望に感じてい…

すきなもの

大森靖子ちゃんがすき最果タヒさんがすき岡崎京子さんのリバーズ・エッジがすきohtaの洋服がすきそれだけでいい それだけで。 芸術なのか、自分の中に元からそっと置いてあるものなのか、分からないけど、それだけでいい気がしている。あとは定期的に、身体…

火と花と

花想うにしても、空想うにしても、君を想っているだけではないか。 花が火に生まれ変わった宇宙(そら)を見て、私の隣で微笑んでいる君が愛おしいから、きっと散る命。春に似た、君 という季節は暴力的だ。 仕方が無い、仕方が無い、と、 時間が、言葉が、流…

青い昼下がり

あの人が風邪を引いたらしい私は私の身体のこと、全然心配してないよそんな人間が 温かくして眠ってね とか 無茶したらダメだよ とか、 煙突から煙が流れ出るように 当然だという感じで、心配することが気持ち悪い本当にとても心配しているけど、奥行きのな…

ひとりごと3

夏はきっともう終わってる。 毎年この季節は誰かといた記憶しかなくて、 今年もたくさん人を好きになったし、自分に長生きしてほしいと思うことも多くなった。 でも、ああ、そっか。 夏は終わった。寒い。眠い。ご飯食べれない。あき、です。秋になると、せ…

ひとりごと2

ヒトデって英名がstar fishのわりに星でも魚でもないよね。何の偽物でもないんだけど。もしもヒトデが星科の生き物だとして、海岸で生きている小さなヒトデが金星みたいに綺麗な存在だとしたら、オニヒトデって何だか恐竜を殺しそうだなあ。とかよく分からな…

星のはなし

羊を数えるなら、星を数えて夜を明かしたいし、叶わぬ想いを流れ星に願うのだったら、あのスピードで星に撃ち殺されたい。星に殺されたら、カラダの一部は宇宙空間に漂って、私の細胞は遠い惑星で、違う人格を形成するのかもしれない。君は何処ですか。何光…

白と黒、色と私

もしも世界がキャンディみたいな色だとして それを美味しそうに頬張る君が隣にいるとしたら 君の言葉はきっと、優しくて温かいままだったのでしょう。

ひとりごと1

やっぱり星のことが好き。 色鉛筆で描く星も好きだから、きっとそれは小さな愛だよ。星が好きだから夢はいつまで経っても始まらないし、半袖の隙間から、冷やされた夜が肋骨に染み渡っている。 それでも、好き。気づけば8月も終わろうとしていた。 ちょっと…

瞳の声

涙が出ないからきみは、あくびで出たそれを宝物にしている。 きみの隣にいる綺麗なお姉さんはいつも優しい瞳をしてるけど、きみはいつも黙っているし、相変わらず誰にも共感されない言葉を紡いでいて、誰よりも誰かと繋がっていたいきみは、誰よりもきみ自身…

ひまわり

夏の終わりを待たずして 私の好きな人は、 私の前からいなくなりました。ずっと憧れていた太陽の元へ近づきたかったのかな、とか思って、私は私を殺している。これでまたひとつ、空が綺麗になった。これでまたひとつ、私は空を愛するしかなくなったんだ、き…

東京

遠い星から白濁色の水玉が降ってきて出来上がったのが、東京ってマチ。 高層ビルを積み重ねてジェンガをしたくなる。 きっといくつか並べたら、あっけなく月まで届くよ。 綺麗な月を見たら、全部崩して、 白濁色に染まるマチへ、みんな一緒に戻ろうね。 私は…

花火の詩

夜空がうるさかったら それはもうれっきとした暴力だから、泣いてもいいよ。 テーブルの足が取れかけた部屋から見る星。綺麗。 光の柱に身を寄せてうたう鼻歌だけが夜空を壊してくれる。遠くの方で、花火の上がる音が聞こえます。その頃、私は天井にシャワー…

沈殿

息をしているだけでは何も起こらないから、 せめて何かがほしくて、要らない哀しみまで無理に拾ってた。 水深1000mの海底に沈む得体のしれない骨のために、 ぎこちなく泳いでは微かな水流を届けるような。 普通に無駄だし、大して哀しくもないのに哀しい…

ぶきよう、でこぼこ、かんちがい

2人で星を眺めていると、きみは、わたしは、きっと哀しい。 「月が綺麗ですね」が、”君を愛してる”になるなら、 「星が綺麗ですね」って、侮辱されてるようにしか聞こえない。 たくさんいる中のひとりってこと。 きみはきみで、思わせぶりな態度とか平気でと…

エコノミー症候群

ここから、オリオン座が見られなくなる頃には、 そもそも地球は存在すらしていないのかもしれないと、語るのは地上に根を張る一年草。 本当は今だけを見ていたい。

飴玉

君はまるで飴玉でも舐めるように、淋しさを体内へと消化させている。淋しさに帰属するすべての存在は何かに愛されなければいけないって、 そんな気がしていたから、僕は星を眺めていたし、君の瞳に映る世界が綺麗だって確かめていたかった。信じていたかった…

しゃぼん玉の詩

キミの瞳に映ったのは、想像してなかったほどの棒人間で、腕時計の設計図くらいには複雑だろうと思い込んでいたボクの感情は宙に浮いた。輪廻転生してるのは自分で、 君はいつも変わらない。感情の波に流されたのは自分で、 それでも、いつも隣にいたのはキ…