パレット

Twitterアカウント→fuchan318。言葉を紡ぐことが好きです。

小鳥の詩

彼岸花が胸の奥と同調するのが分かった
金木犀がやけに香ってくる
信号機はわりと青だった

雨は止んだのか、はたまた初めから降ってなかったのか、記憶が曖昧になっている

嗚呼、いろいろ忘れる
色 色 忘れる

昨日、なに食べたっけ
だれかの隣にいる君のこと、思い浮かべながら食べたことだけは覚えているのだけれど。

陽(ひとりごと4)

f:id:akaine:20161001002359j:plainこの日は漂着物だって綺麗でした。
自然によって生まれたものも、人為的に生みだされたものもあるけど

きっと、必要ないものなんてひとつもないよ。
多くの人が 「ごみ」 と呼ぶ存在でさえ、こんなに輝く日があるのだから

あ、でもちゃんとごみ箱にポイしないと駄目ですよ
欲しくて買ったものなのに、
いらなくなったから広い世界に捨てました
って、淋しすぎるから。勝手すぎるし。

花と陰

私の愛する小川の、綺麗な緑と黄色の川べりに孤独の陰が咲いた。
小さいものだと星屑ひとつぶんで
大きなものだと私の身体をまるまる覆えるほどの巨大な花を咲かす

きっと君は来なくていいよ

きっと、君はこの川べりに来なくていい

川の向こう側には夜なのに、チカチカ明かりが灯っているでしょう。いってらっしゃい、いってらっしゃい

君がいなきゃ淋しいなんてものは幻想だよ

時が経てば、花も陰も消えていくから
きっと、私はひとりでいい。

夜の詩

もしもぽっかり空いた穴が大き過ぎたら、そのぶん身体が軽くなって、きっと空も飛べるよ

人工的な穴に夜の黒が染み込むあいだ、3秒間だけ羽が生えた気がした
星空の向こう側に行くためだけの、ツバサ。灰色のやつ。

小さなことだって、圧倒的な絶望に感じているし、
それでいて、私はきっと朝よりも夜を好きでいる

世界を嫌いなまま、夜も好きなまま

大嫌いだと思ってた自分のこと、実は大して嫌いじゃないのでは?と思う夜のこと

すきなもの

大森靖子ちゃんがすき

最果タヒさんがすき

岡崎京子さんのリバーズ・エッジがすき

ohtaの洋服がすき

それだけでいい
それだけで。
芸術なのか、自分の中に元からそっと置いてあるものなのか、分からないけど、それだけでいい気がしている。

あとは定期的に、身体に溜まったものをアルコールで消毒してたら、きっと50年なんてすぐだよね。
死にたいなあ、死にたい

笑って死にたい。


1番好きなのはきみだよ。

いましか居ない、きみが1番すき。

火と花と

花想うにしても、空想うにしても、君を想っているだけではないか。
花が火に生まれ変わった宇宙(そら)を見て、私の隣で微笑んでいる君が愛おしいから、きっと散る命。

春に似た、君 という季節は暴力的だ。
仕方が無い、仕方が無い、と、
時間が、言葉が、流されていく。流されていくのだけど、感情は取り残され、私は取り残され、ただ

散るわけでもなく。

散るわけもなく。

青い昼下がり

あの人が風邪を引いたらしい

私は私の身体のこと、全然心配してないよ

そんな人間が
温かくして眠ってね とか
無茶したらダメだよ とか、
煙突から煙が流れ出るように
当然だという感じで、心配することが気持ち悪い

本当にとても心配しているけど、奥行きのない会話が流れて辿り着く場所なんか、君と私のあいだには、きっと無いよ

どうでもいい休日と、
どうでもよくない、君のこと、

いつか止まる呼吸

いつか居なくなる、きみ

いつだってひとりの、わたし

どうでもいいなんかじゃ終われない